アドバイザーからの活動報告

投稿日:2025/03/03


アドバイザーのお名前:佐藤 可奈


タイトル:命を守ろう!予防第一、習慣を身につける


期間:2024年04月01日~ 2024年10月31日


取り組み内容:

当施設は人間ドック・健診を主とした施設である。当施設の目標の1つとして、専門性を生かした身体活動・生活指導などの健康教室を行う疾病予防拠点を目指すことが挙げられ、毎年熱中症対策を健康教室の一環として実施している。今年度も4月から熱中症対策を講じていただけるように健康教室を実施した。また併せて今回は専門的知識向上と日常生活に活かせる対策の体得を目的に、倉敷市民を対象に市民講座として「防ごう、熱中症!~予防と初期対応のワンポイントアドバイス~」を実施した。講師は救急科医師と薬剤師が担当し、救急科医師からは熱中症の基礎知識からワンポイントアドバイスを講義様式で行い、薬剤師からは、日常生活でできる対策をcall&responseの参加様式で実施した。岡山県は熱中症における緊急搬送が多いため、予防を実施できるように救急医師から症状や対策を伝授いただくことに注力した。また毎日の健康教室を12時から開催することで、避暑地として当施設を活用いただきながら熱中症の予防知識を習得していただき、対策を講じていただけるまで啓発を行った。残暑のため、開催時期を通常より延長し10月末まで健康教室を開催した。


工夫したポイント:

①	救急科医師と協同で熱中症対策を行った。熱中症の初期症状や危険な信号を見落とさないよう救急科医師から病態を交えた内容で症状の進行まで理解できるように講義形式で実施した。
②	薬剤師はcall&responseの参加様式で行うことにより、楽しみながら参加していただき自身の熱中症対策が正しいかを判断できる内容に工夫を行った。特に、参加者からの質問を受けることにより各自ができる対策を持ち帰れるようにしている。
③	毎日開始時間を昼12時とすることで毎日の避暑地提供も兼ねた。その後、滞在していただくこともできるように1階にはフリーアクセス可能なエリアを設けており活用いただくようにした。
④	多職種で連携しながら開催することにより、運動習慣を身につける、食事対策を実施いただくなどと幅広い内容での対策ができるように工夫を行った。


SDGs達成につながるアクション:

当院栄養士監修のオリジナルの熱中症対策ドリンクレシピ・アイススラリーを公開し、マイボトル持参を提案した(ゴール12,14)


取組成果:

健康教室では参加者の方々から「とても楽しい時間でした。」「クイズが全然正解できませんでした。熱中症対策間違えてました。」など多くの反響をいただくことができた。資料配布については、仕事場に活用したい、家族にも共有したいとのお声により資料の郵送させていただくこともあり、参加者のみならず波及効果があった。また健康意識を高めることにより、運動習慣を身に着け持続的な熱中症対策を講じるべく運動教室も定期的に開催することになった。市民講座では定員を超える108名の参加があり、年齢は7ヶ月の赤ちゃんから高齢者まで幅広く、倉敷市のみならず様々な市町村から参加いただき大盛況であった。質問も多岐にわたり多くの方が自分自身のできる熱中症予防を体得できたと考える。アンケート結果では、「内容がとても分かりやすく、ためになった。」「話を聞いて、とても参考になりました。実行したいと思います。」「熱中症の怖さを知りました。少し安易に考えていました。対処法が分かりました。十分に気を付けて過ごしたいと思いました。」など97%の方から満足との回答が得られた。